いちご白書



概要

『いちご白書』というのは、アメリカ人の作家、ジェームス・クネンさんが書いたノンフィクション作品です。
この本は、著者が19歳の時に書かれ、1966年から1968年の間、コロンビア大学での体験を中心に、特に1968年の抗議行動や学生たちが学部長事務所を占拠した出来事の年代記となっています。

この本を原作とした映画は、アメリカではあまり成功しなかったのですが、なんと日本では『イージー・ライダー』や『俺たちに明日はない』と並ぶ、アメリカン・ニューシネマの人気作品となりました。
ちなみに『いちご白書』というタイトルは、コロンビア大学の学部長、ハーバート・ディーンの言葉に由来しています。

ディーンは学生たちが大学の運営に関して意見を述べることを、学生たちが苺の味が好きだと言うことと同じくらい重要ではないと軽視していました。
しかし、ディーン自身はこの発言が正確に引用されていないことを何度も指摘しています。
実際、彼は大学のポリシーについて学生の意見は重要だと考えており、ただ説明が理にかなっていない場合には「苺が好きな学生が多いかどうか以上の意味はない」と主張しているのです。

映画

クネンの著書を元に、1960年代の学生闘争を描いたフィクション映画が製作された。
1970年6月15日に公開。
カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞した。
主題歌はジョニ・ミッチェルが作詞作曲した「サークル・ゲーム」。
バフィ・セント=メリーが1967年に発表したカバー・バージョンが映画に使われている。

スタッフ

監督:スチュアート・ハグマン
製作:アーウィン・ウィンクラー、ロバート・チャートフ
脚色:イスラエル・ホロヴィッツ
原作:ジェームズ・クネン
撮影:ラルフ・ウールジー
美術:ジョージ・W・デイヴィス、プレストン・エイムズ
編集: マージョリー・ファウラー、フレドリック・スタインカンプ、ロジャー・J・ロス
主題歌:「サークル・ゲーム」(バフィ・セント=メリー)

ストーリー

サイモンは、ごく平凡な大学生。
大学では予備役将校訓練課程校舎建設に抗議しての紛争が起こっていたが、サイモンは全く興味がなかった。
しかし、彼は、体育会系の学生に殴られたことなどがきっかけで女性リーダーのリンダと知り合い、彼女にひかれてゆく。
そして、積極的に闘争に参加するようになった。
やがて大学側は、実力行使を決定する。
サイモンやリンダはじめ、講堂に立てこもる学生たちは次々に排除されて行く。

キャスト

サイモン ブルース・デイヴィソン
リンダ キム・ダービー
エリオット バッド・コート
ジョージ マーレイ・マクロード
エリオット ボブ・バラバン
ルーカス ブッカー・ブラッドショー
スワッチ マイケル・マーゴッタ
生徒会長 ジェームズ・クネン
食料品店主 ジェームズ・ココ

音楽/サウンドトラック

1. The Circle Game (サークル・ゲーム) / Buffy Sainte-Marie(バフィー・セント・メリー)
2. Ian Freebairn-Smith and MGM Studio Orchestra / Market Basket (マーケット・バスケット)
3. Down By The River (ニール・ヤング/ ダウン・バイ・ザ・リヴァー)
4. Long Time Gone (クロスビー、スティルス&ナッシュ / ロング・タイム・ゴーン)
5. Ian Freebairn-Smith and MGM Studio Orchestra / Cyclatron (サイクレイトロン)
6. Something In The Air (サンダークラップ・ニューマン[注 6] / 革命ロック)
7. Also Sprach Zarathustra (ツァラトストラはかく語り)ベルリン・フィルハーモニック・オーケストラ
8. Neil Young / The Loner (ニール・ヤング/ ローナー)
9. Ian Freebairn-Smith and MGM Studio Orchestra / Coit Tower (コイト・タワー)
10. Fishin’ Blues (レッド・マウンテン・ジャグ・バンド / フィッシン・ブルース)
11. Ian Freebairn-Smith and MGM Studio Orchestra / Concerto In D Minor (協奏曲二短調)
12. Helpless (Crosby, Stills, Nash & Young/ヘルプレス)
13. Pocket Band (MGM Studio Orchestra /ポケット・バンド)
14. Give Peace A Chance (ザ・キャスト/平和を我等に)

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